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市販の宝石の9割は人工処理済み?!宝石のエンハンスメントとトリートメントとは?

エンハンスメントとトリートメントは全く違います

エンハンスメントとは?

エンハンスメントとは、宝石の持つ本来の美しさを引き出すために行われる処理のことです。人口処理ではありますが、それによってすべての宝石が美しくなるというわけではなく、あくまでもその石がもつ美しさを引き出すというものになります。代表的なものは加熱処理や含浸処理で、加熱処理は熱を加えることによって宝石の持つ黒ずみや青みを取り除き、宝石本来の美しい色を引き出すことが出来ます。現在ではサファイヤやルビーの95%にこの加熱処理が施されているくらい一般的な方法です。含浸処理は、ターコイズなどの表面のざらつきをなくすためのワックスによる含浸処理と、エメラルドで一般的に行われているオイルによる含浸処理があります。その他、真珠を白くする漂白処理などもエンハンスメントの一種です。

トリートメントとは?

トリートメントとは、自然界では不可能な処理を行うことで、宝石の見た目を変えてしまう人口処理のことです。放射線を当てることで宝石の色を変えたり、着色剤や染料などを使って色を付けるのもこのトリートメントにあたります。また、内包物などが多いルビーなどに、鉛ガラスを充填したり、レーザードリルでダイヤモンドの黒いインクルージョンまで穴を開けて漂白する、などの方法もそうです。こうしたトリートメントを行うと、見た目が大きく変わりますが、その変化は宝石のもつ本来の見た目ではなく、加工技術によるところが大きいのが特徴です。

エンハンスメントとトリートメントの扱われ方

エンハンスメントした宝石と、トリートメントした宝石では、評価に歴然とした差が出ます。エンハンスメントは宝石本来の美しさを引き出したものなので、加工を行ったといっても天然石として扱われますし、エンハンスメントしたことで評価が下がることはほとんどありません。それに対して、トリートメントは加工した宝石として扱われるため、もはや天然石としては評価されません。エンハンスメントとは大きな違いがあるので、注意しましょう。

まとめ

どちらも人口処理ではありますが、エンハンスメントは宝石本来の美しさを引き出すものであるため天然石としての評価が下がることはありませんが、トリートメントは処理石として扱われ、天然石としての評価はほぼなくなってしまいます。

 

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