Q. リフォームしたきっかけは?
A. 大正10年~13年の3年間フランスに単身赴任していた父が、帰国の際に母へのお土産としてこの石とムーンストーンの2つの石を買って帰ってきたんです。
母は昔の人で毎日着物を着ていて、戦争もあった時代にこんな大きな石を付けるなんて出来るタイプじゃないので、このお土産にはびっくりしたと思うんです。それで、ルースのままずっと置いていたみたい。私にも全然言ってなかったし。母が死んでから真綿に包んで籠に入れているルースを初めて発見して、もったいないわぁと思って35年前位に立て爪の指輪を作ったけど、仰々しくて、何をしても引っかかるからあまり付けてなかったんです。
カミネさんの前を通ったとき、その母の形見のムーンストーンを加工した指輪をつけていて、それをきっかけに(セルバ店の)濱本さんに声を掛けられてこの石の話をしたんです。
後日、この石がガラス球ではないか?どうなのか見てほしいと思い持ってきたら、ガラス球ではなく宝石である事がその場で判明して、その後、鑑定に出してホワイトトパーズであることが分かりました。
立て爪にして全く着けていなかったし、父の買ってきてくれた大切な石だから枠を変えて生まれかわらせて着けないともったいないって話になりリフォームを決意しました。
Q. カミネ(弊社)とのお付き合いのきっかけは?
A. 1年半ほど前、先に話した母の形見のムーンストーンを加工した指輪をして店の前を通ったら、濱本さんから「綺麗なムーンストーンですね」と声を掛けられて、そのムーンストーンが動いていたので留めるために預かってもらうことになったんです。
その際、初対面なのに1時間以上世間話や身の上話をしたの。宝石の話抜きで(笑)。
ずっとそんな話をしてるうちに彼女の一途な部分やストレートな生き方が見えたから…そこが好きで。
それからのお付き合いです。
Q. デザインはどうやって決めましたか?
A. デザインは色んな見本を見ながら話し合って決めました。
枠も既存デザインの中からちょうどぴったり石がはまって気に入るのがあったので、好条件が揃って結構お安く出来てとても満足。ここでお願いして本当に良かったと思います。
Q. リフォームされていかがですか?
A. 黄色くなった真綿に包まれて長年眠っていた石が生まれ変わってとても嬉しい。指輪に加工したのに全く使っていなかったので、こうやって素敵なデザインになり、父と母の想い出深い石を身につける機会が増えてすごく嬉しいです。カミネさんのおかげ。
とても気に入っています。
Q. カミネ(弊社)や担当者についてどうお感じになりましたか?
A. 109年この業種で続いているというのに感動しました。社長自慢(笑)を聞いて、会社の姿勢や仕事の仕方に誠実さを感じてとても親近感を覚えたんです。
担当してくれた濱本さんとは、初対面の時から色んな話をして本当に性格が合うんです。
彼女は私のことを分かってくれてるの。
私は嫌なのは嫌ってタイプだから。彼女はお客様のことを察知する能力があるし有能なスタッフさんだと思います。
Q. 磻田様にとって宝石とは?
A. 主人が大病を患ったりして、宝石なんて…って思ってたけど、彼女(濱本)がそんなことないって気持ちにさせてくれました。
Q. リフォームを考えている方にアドバイスをお願いします。
A. 宝石は年月が経っても劣化しないけど、デザインの流行りは変わるので、台を少し時代に合うものに変える事で石が活きるし、自分自身の気持ちも若返る。不滅のものをしまいこんでないで、新しく生まれ変わらせて身につけることで活きると思います。